「なぜ、彼は私を都市計画に招きいれたのか?」
「UAE、ドバイ北部に、第二の黄金都市を構想。」
建築家、高尾瞬の未知なる戦い。
何度も何度も私はアブラハムと顔を合わせ
ミーティングをした、
私たちは互いに異国で育ったもので、
妙にソリやフィーリングが合い、
ビジネスパートナーと言うよりも親戚や親友に近い感じがした。
エジプト、ダハブで行われた都市計画カンファレンス終了後、
私はアブラハムと二人でいつものシーシャバーで
更なる話し合いをしていた、
その時、私はこの都市計画事業に携わる前に、
なぜ、私を呼び寄せたのか聞いてみたかった。
「なぜ私を今回の事業に呼んだのだい?」
私は率直に聞いた、
アブラハムは銀色の取っ手のガラスの水パイプを口元からはずし、
大火災のようなシーシャの煙を上に吐き、笑いながら言った。
「お前の才能さ、、、。オーストラリアで働いた時を覚えているかい?
仕事に一生懸命の瞬の姿を見ていたからだ。」
「私はお前を信用している、、。
前回の私の別荘の仕事、とても気に入っている。
なのでもう一度お前を使ってみたかっただけだ、、。」
特に込み入った理由ではなく、
シンプルな依頼であったらしい、、
私とアブラハムは以前、
オーストラリアの農場で一緒に働いた経験がある。
早朝、日が出る前のパイナップルファームで、
完熟したパイナップルをピッキングすると言う仕事だった、、。
ハードな仕事だったが、
互いに協力して頑張った、、、
お互いが異国育ちと言うこともあり、
妙に気が合い、色々と話すようになり、
親睦を深めるようになったのだ、、、
その彼と出会ってちょうど10年の月日が経っていた、
アブラハムの3個目の住宅を手がけ、
そして今回の都市計画に呼ばれたのだった、、、、
旅先でのヒョンな出会いから一国の都市計画、
建国までまかされるなんて、人生とはまったく不思議なものだ、、
私もまたシーシャの煙を天井に向かって吐き、
これからのプロジェクト進行について考えを巡らせた、、、、。
ラクダが重い荷物を背負ってエジプト、
ダハブの海岸線を歩いていた、、。
「UAE、ドバイ北部に、第二の黄金都市を構想。」
建築家、高尾瞬の未知なる戦い。
続く、、、、
「UAE、ドバイ北部に、第二の黄金都市を構想。」
建築家、高尾瞬の未知なる戦い。
麻山工業株式会社 代表取締役 高尾瞬