「言葉で地図にない国を建設。」



やはり言葉が重要であった、


バージルにどんな都市を誰のために、
そしてどのように建設していくか、、、


あふれかえる活字で表現できれば出来るほど
今後に向かう進路が明確になる。


出てくる不安を、

言葉で徹底的に
解決していく作業の連続であった、、、


バージルに続く道が建設され、


人の出入りが増えた、


不動産所有者、自動車会社社長、油田開発者、
ドバイ近郊に住む重要人物がここを訪れ、

全員が全員、


「本当にここに創るの?出来るのかよ?」


といった不安と疑いを交えた表情で私に語りかけた。


簡単だよ、


念密な計画さえあれば、、



測量の時点で、


バージルが他の地域以上に風や竜巻、
砂嵐が多い事が気になっていた、


風量が多過ぎれば、
建物の向きも都市全体の計画性も変わってくる。


雪国で窓が2重になるのもお分かりだと思うが、
砂漠なら砂漠なりの問題も多々ある。


灼熱の太陽による耐熱ガラスの確保、
さらには昼間と夜の気温差、

これらをカバーするのに、
私たちは主力の材料に、

レアメタルを多く含んだ特殊アスファルト、


メタファルトという材料を使うことになった。


通常のアスファルト、
コンクリートより強度は5倍以上と言う実験結果、

急激な気温の温度差にも強い、
近未来の材料を早くも取り入れられた、


とてもじゃないが、木造など相手にならなく、


砂漠の上に都市を建設するには近郊から取れる、
鉄鋼資源、石油製品を多く使うことになる。


バージルは水がない砂漠地帯であるが、


鉄鋼や地下資源が豊富、
石油もあるので、


割かし恵まれた資源を容易に、
さらには安価で手に入れる事できた。


日本であれば資源はほぼ海外輸入が多く、
物流、ロジスティックペイに多大な費用がかかる。


ここバージルではその価格も
半分以下に抑えられる。



特定の条件を除けば、

都市を建設するにはかなりのポテンシャルを
秘めた地域であることは間違いなかった、、、



ただ一つ、


特定の条件を除けばの話だが、、、、、。








続く、、、、







「UAE、ドバイ北部に、第二の黄金都市を構想。」
建築家、高尾瞬の未知なる戦い。  




麻山工業株式会社 代表取締役 高尾瞬